まっぴらごめん~50歳からのセミリタイア挑戦~

老後は好きなことして過ごしたい! 生活のために働き続けるなんてまっぴらごめん。余生を「猫の保護活動」に注力するため、セミリタイアを目指して奮闘する日々を綴ります。

保護丸投げ問題:保護団体はすでにキャパ限界のところがほとんど。猫を保護するなら自分で譲渡まで責任を持つ覚悟を。

 

f:id:showjyoneco:20190907155927j:plain

 

「保護団体に連絡すればなんとかしてくれる」という誤解

 捨て猫を拾った。野良猫が自宅の敷地で子猫を産んだ。明らかに飼い主の居ない猫と出会った時、どうすれば良いのか。

以前「保護猫と出会ったら」という一連の記事で紹介させていただきました。

www.showjyoneco.com

 

しかし、残念ながらこの記事で紹介したような手順を踏んでくださる方、いえご存知の方はまだまだ少ない。だからこそ微力ながら僕らも啓蒙活動に力を入れないといけないと思っています。

 

そして今日お伝えしたいテーマが、この「保護団体への丸投げ」という問題です。

これは本当に、本当に切実なのでぜひ知ってください。

 

冒頭に書いているように、保護団体に連絡さえすればなんとかしてくれる、引き取ってくれると思っている人が本当に多いのです。しかしそんなことはありません。そうしたくても、保護団体にはそんな余力は無いのです。

 

猫を保護した瞬間に、あなたは「保護主(ほごぬし)」となります。そして、保護した猫の小さな命に対して、責任が生じるのです。

 

保護団体の実情

国内に保護団体は多くありますが、そのほとんどが少人数で地域に根差して活動している団体です。

僕ら「保護猫共生賃貸®necotto」が主にお付き合いさせていただいている「さくらねこサポートOGORI」さんもついこの間まで個人で保護活動をされている有志の集まりに過ぎませんでした。その活動を「市民提案型共同事業」として市に訴え、正式に保護団体として認められたのです。しかしその活動資金を市が賄ってくれるわけではありません。

 

まずこの点が多くの方が誤解されている点です。

保護団体と言えば公的な支援を受けていて、公共機関に近い存在だと思っている方が多いのです。これは大きな誤解です。

 

さくらねこサポートOGORIさんに限らず、ほとんどの保護団体を支えているのは支援者の寄付です・・・というのが一般論ですが、本当に小さな団体はぶっちゃけメンバーの自腹で運営されていると言って良いでしょう。

 

それが寄付を募れるようになり、グッズを販売したり保護猫カフェを運営したりして資金を確保するために日々奮闘しているのです。

「どうぶつ基金」の無料避妊手術チケットを利用したり、市区町村からの助成を申請したり、利用できるものは全て利用して、それでもギリギリの運営をしている団体がほとんどなのです。なぜなら、その時その時ですでに目いっぱい保護しているからです。

 

僕らもさくらねこサポートOGORIさんから3匹の子猫を「預かりボランティア」としてお世話する事になったことを記事にしました。

実はこの子猫たち、さくらねこサポートOGORIさんには保護する余力がなく、僕らが手を挙げなければ「一旦元居た場所に戻し、時期が来たらTNR*1して地域猫にする」という事が検討されていたのです。

www.showjyoneco.com

 

これはさくらねこサポートOGORIさんに限ったことではなく、多くの団体の実情です。

 

猫を保護した人にお願いしたい事

前述の「保護猫に出会ったら」の記事に詳しく書いていますが、猫を保護した時にお願いしたいことのポイントをまとめます。

子猫の場合

まずは近くに母猫が居ないか良く確かめてください。

不用意に触ってしまうと人の匂いが付いてしまい、飼育放棄されてしまう危険性があります。

母猫が居ない事が確認された場合、明らかに捨て猫だと判断できる場合は、あなたが助けてあげてください。毛布等で保温し、子猫用のミルクを与えてください。そして可能な限り速やかに、動物病院で診察を受けて下さい。

 

成猫の場合

まずその子が飼い猫では無いかを確認しましょう。

迷い猫の場合は飼い主さんが探しているかもしれません。最寄りの警察、愛護センター、保健所などに「保護している」ことを伝えてください。

ケガしている場合や、弱っている場合には動物病院で診察を受けて下さい。

元の飼い主さんが現れない場合、明らかに野良猫の場合は、やはりあなたが助けてあげてください。

 

いずれの場合も、そこから新しい飼い主さんを探さないといけません。

里親さんを探すお手伝い、そこまでの保護や飼い方への助言、その部分のサポートを保護団体は全力で行います。しかし、あなたの力添えがどうしても必要なのです。

 

「だったら保健所に連れて行く」という脅し文句

 保護団体の方と話していると、相談して来られた方の中には「引き取ることは出来ない」と聞いた途端に激高し「だったら保健所に連れて行く」と声を荒げる方が少なからずおられるという話を必ず耳にします。物理的に無理なのだ、保護の方法をお伝えするので力を貸してくれないだろうか、そう頼んでも聞いてくれない人が必ず出ると嘆いておられました。

「だったらなんで保護したの?」と言いたくなりますが、それもこれも根っこにあるのは「保護団体に相談すればなんとかしてくれる」という誤解なのです。

 

皆、優しい心を持っているのです。持っていなければ保護もしないし、わざわざ電話を掛けても来ないでしょう。

でもそれが「引き取れない」「自分でなんとかしてほしい」と聞いた時、そういう人はきっと「裏切られた」と感じるのでしょう。それが怒りへと繋がるのです。僕はそう思っています。

 

だから、皆さんには分かってほしい。そして広めてほしい。

保護団体には本当に余裕が無いのです。引き取りたくても無理なのです。

 

まとめとして

もしあなたが猫を保護した時、少しでも「自分が力になろう」と思ってくださるのであれば、保護団体は全力でその方法をお伝えします。その地域に合った、その団体に出来ることを全て包み隠さずにお話します。

 

その上で、皆さんのお力を貸してください。

もう一度言います。猫を保護したその時から、子猫を拾い上げたその瞬間から、あなたはその子の「保護主」なのです。

 

どうかその子を、守ってあげてください。

 

f:id:showjyoneco:20190907190036j:image

 

▼よろしければクリックお願いいたします。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
にほんブログ村


ライフスタイルランキング

*1:TNR・・・Trap/捕獲し、Neuter/避妊去勢手術して、Return/元の場所に戻す