まっぴらごめん~50歳からのセミリタイア挑戦~

老後は好きなことして過ごしたい! 生活のために働き続けるなんてまっぴらごめん。余生を「猫の保護活動」に注力するため、セミリタイアを目指して奮闘する日々を綴ります。

改正動物愛護法が可決されました

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前進すれど未だ道半ば

「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下「動物愛護法」)の改正法が12日、可決されました。全会一致だったそうです。

以前の記事でこの改正について私見を述べましたし、僕も微力ながら猫の保護活動に関わる身です。今回の改正法の骨子、改善点、そして問題点などについて恐縮ですが私見を述べさせていただければと存じます。
まず、全体としての感想は見出しの通り「前進すれど未だ道半ば」です。

5年に一度の見直しの年ですから、各方面から強い要望が寄せられ、その意見が取り入れられています。残念ながら、「各方面」が同じベクトルを持っているわけではありません。結果、各方面の顔を立てるとどうしても中途半端なものになってしまいます。「まあしょうがない」の集合、それが「全会一致」の正体なのではないでしょうか。

改正のポイント

・虐待行為への罰則強化

・56日規制の導入(一部犬種が除外されました)

・マイクロチップ装着の義務化

動物愛護法を形成する4大ベクトル

「各方面」、大人の事情の匂いがプンプンする表現ですが、まぁ動物愛護法が内包するベクトルなんて割とわかりやすい方です。そのベクトルは大きく分けて4つ。

  1. 動物愛護団体
  2. 獣医師団体
  3. 日本犬保存団体
  4. ペット業界

です。では、それぞれのベクトルの意見、そしてそれがどう今回の改正法に反映したのかという視点で改正法の内容を見ていこうと思います。

 

1.動物保護団体の持つベクトル

・虐待罪の厳罰化

 これはかなり評価できるレベルで強化されました。殺傷の場合、現行法では「2年以下の懲役、または200万円以下の罰金」。それが「5年以下の懲役、または500万円以下の罰金」となりました。僕個人はこれでもまだ甘いと思ってますし、殺傷以外の虐待に関して不明瞭な点が多いのが問題点だと考えます。

・56日規制の導入

 56日規制、8週齢規制とも呼ばれます。子猫・子犬が社会化期と呼ばれる幼少期を適切な環境で過ごすことにより、噛み癖などの問題行動の発生を抑制し、ひいてはそれが飼い主からの虐待や飼育放棄を防ぐとされています。今回は大筋でこの主張が認められました。

 

2.獣医師団体のベクトル

・マイクロチップ装着の義務化

 実は今回の改正法で一番影響が大きそうなのがこの項目です。対象は繁殖業者(ブリーダー)とされ、一般の飼い主に対しては努力義務となります。繁殖業者は一般の飼い主に販売するまでに装着する必要があります。この義務化は改正法公布から3年以内に施行されます。

 正直、僕は装着される生体への身体的負担に未だ不安を持っている派です。ですが、概ねその心配は必要ないというのが多数意見のようですし、やはり飼い主のデータが特定されることにより心無い遺棄の防止、そして逸走時の捜索に役立つのは間違いありません。費用は一般的に3千円~1万円程度とされています(この値幅にも言いたいことがありますが、それはまた今度(笑))。

 

3.日本犬保存団体のベクトル

 ・56日規制からの日本犬の除外。

 残念ながらこの意見は最後の最後で降ってわいたように通ってしまいました。対象は日本固有の犬種とされる6種。この件については以前の記事に詳しく書いているのでそちらをご覧ください。裏で何があったのか・・・。

www.showjyoneco.com

 

4.ペット業界のベクトル

 ・56日規制反対。

 分かりやすくて逆に気持ちいいです。子猫、子犬は小さい方が可愛い。結果的に売れ行きに大きく影響する。49日と56日、子供の頃の1週間はそれだけの違いがあるのです。そして56日規制が保護団体等が主張する問題行動の抑制効果は科学的に認められない。それがペット業界の主張です。

 しかし、ペット業界の中からも56日規制を容認する大型ペットチェーンが現れるなど、その足並みが乱れることにより56日規制は無事盛り込まれました。ただ、忘れてはいけないのが、このような主張をペット業界が持つのは、購入希望の我々のニーズが、より小さい、より可愛い子猫・子犬にあるからだ、ということです。残念ながら、このような購入する側の希望が、子猫・子犬の販売を助長し、ひいては後の遺棄の原因になっているのです。

 

まとめとして

 今回の改正法、ネット上でも概ね好意的に受け入れられているようです。これまで述べて来た通り、そこに絡む色々な人々の思惑がある以上、一足飛びに完璧なものができるのは難しい。前進すれど未だ道半ば、本当にそう思います。

 僕は基本的に「動物保護団体のベクトル」の流れの中に居る人間ですが、だからと言って保護団体とペット業界は対立すべきではないとも思っています。きちんとペット業界が販売し、買い手は責任をもって最後まで面倒を見る。ペットへの虐待、捨て猫、捨て犬などの遺棄がなくなれば、保護団体そのものが必要なくなります。今盛んに「殺処分ゼロ」が叫ばれていますが、究極は「保護を必要とする動物ゼロ」の社会なのではないかと、僕は思っています。

にーにが難しいこと言ってる・・・。

自分に酔ってるわね。まぁにーには夢想家だから。

飛んで飛んで飛んで飛んで~♪

それは夢想花(´;ω;`)ナンデソンナフルイウタシッテルノ・・・

 

 

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