まっぴらごめん~50歳からのセミリタイア挑戦~

老後は好きなことして過ごしたい! 生活のために働き続けるなんてまっぴらごめん。余生を「猫の保護活動」に注力するため、セミリタイアを目指して奮闘する日々を綴ります。

動物愛護法改正にみる政治家の資質

 

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正式名称は「動物の愛護及び管理に関する法律」

略称として「動物愛護管理法」や「動物愛護法」が使われます。このブログでも便宜上、動物愛護法と表記しております。

さて、この動物愛護法、「5年を目安に検討する」ことが定められており、まさに今年がその年、そしていよいよ今期通常国会での採決が見込まれています。愛護団体などの尽力により、今回の改正はかなり良いものになりそうだとの期待が持たれていました。

enjin-classaction.com

 

ところがつい先日の5月24日、降って湧いたように「一部の犬種を8週齢規制からの除外」を定めた改正案を提案するとの報道がされました。これには各動物保護団体から一斉に疑問の声、そして反対意見が噴出しています。

僕は基本的に猫の保護活動に関わっているのですが、今回の改正案が孕む問題の本質は動物保護の活動をしている人たちだけではなく、全ての人々に関わっていることです。今回はその問題点について私見を述べさせていただければと思っています。

天然記念物は除外

まず今回の改正案、いったい何が問題なのか。8週齢規制とはなんなのかということですが、通常子犬や子猫にとって生後8週目(56日目)までの期間というのは社会化期と呼ばれ、親や兄弟と一緒に育つことにより問題行動の予防になるほか、感染症にかかるリスクも軽減されると考えられているため、それ以下の期間での子犬・子猫の販売を禁じるものとして設けられました。

しかし今回、「天然記念物である6種」の犬種に関しては、その規制から除外する改正案が提出されることとなったのです。理由は「天然記念物の保存のため」とされ、対象となる犬種は柴犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬、秋田犬の6種です。

そもそもなぜ8週齢の規制が盛り込まれたか、理由は上に書いた通りですが、それだけでなく小さくて可愛い子犬や子猫が展示販売されることは「衝動買い」を招き、結果社会化期を経ていないため「飼い主になつかない」「しつけができない」ということが起こり、さらには「すぐ大人になってしまって可愛くなくなった」なんていう身勝手な理由で捨てられたり、保健所に持ち込まれたりする問題が発生していたからなのです。

 

問題の本質が見えていない政治家

今回の改正案、なぜ8週齢まで販売しないことが大切なのか。その本質を理解しているのであれば、絶対にこのような例外規定などは設けられなかったはずです。「天然記念物を保護する」のが目的であるのならば、なおのこと慎重にその子犬たちは扱われなければいけないはずなのです。それがなぜこんな例外が設けられたのか。それはもちろん「小さな子犬の方が売れるから」です。いや、そうではないと言われるでしょうが、僕にはそういう意図が透けて見えてなりません。

法律というものは例外を設けられた段階で「骨抜き」が始まっています。

そして既得の利益をその法律で害される人たちは、巧妙に抜け穴を見つけ出して利益を守ろうとします。そしてさらに「やっかいな存在」になったりします。

いたちごっこと言われるかもしれません。しかしそれでも、問題点をひとつひとつ政治の世界に訴え続け、ひとつひとつ改善していくしかないのです。今回の改正案も6月成立が見込まれていますが、沸き起こっている「例外反対」の声が届くのか、注目していかねばならないと思います。

sippo.asahi.com

 

ただひとつ言えるのは「問題の本質を政治家が理解してくれていれば、その改善のスピードはグンと速くなる」ということです。8週齢規制だけでなく、今回の改正案に盛り込まれた数々の施策、それは地道にその必要性を訴え続け、理解してくれる政治家を増やしてきた方々の血の滲むような努力のたまものです。

 

問題の本質を見極めること、それは全ての政治課題に

つい先日もまた失言のニュースがありました。なんでもあの人が「子供は3人くらい産むように」と発言しちゃったそうです。いやはや、以前の記事で紹介した「失言防止マニュアル」はなんだったでしょう。

 

www.showjyoneco.com

これも「問題の本質さえ理解していれば起こりえなかった」発言だと思います。少子高齢化はなぜ起こっているのか、女性のライフスタイルの多様化は進み、出産に際しても様々な問題があること。そういったことを理解し、何が原因となっているのか、改善するための努力がどう行われているのか。その本質を理解しようとも学ぼうともしないまま「思いついた言葉」を発してしまい叩かれる、その繰り返しです。問題の本質が分かってないから、なぜ叩かれるのかもきっと理解できないでしょう。

 

訴え続けよう、アクションを起こそう

呆れるような発言をする政治家が存在します。信念を持たず、党の中での立ち位置だけに固執している政治家がいます。それでもなお、そういった政治家も含め、政治が動くような、動かざるを得ないような状況を作り上げていくことが大事です。それは動物保護の問題だけでなく、あらゆる問題全てに関してです。

なにもみんながシュプレヒコールを上げる必要はありません。幸い現代はポチるだけでも自分の意思を示すことができます。僕のようにブログを利用するのもいい、ほかのSNSを利用するのもいい。興味のある活動に、ちょっとだけ参加するだけでもいい。自分のできる範囲で、意見を積み上げていけばいい。僕はそう思います。

いけないのは、諦める事。無関心を決め込むこと。

ささやくような小さな声でも、それが集まればやがて大きな声となり、多くの人々を動かすムーブメントとなりえるのです。

その具現化したひとつの例がこの動物愛護法なのです。それがより良いものとなるよう、多くの人たちが努力を続けるでしょう。微力ながら僕も僕なりに、そういった活動の一助になれればと思っています。

皆が、自分がもっとも関心のあることで構わないので、そのようなアクションを起こしていけば、きっと何かが変わっていくと思っています。

 


ともにしあわせになるしあわせ――フェリシモで生まれた暮らしと世の中を変える仕事

 

 

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