ビズリ~~~チ
このフレーズ、耳にしたことありますか?
転職サイトのCMですが、最近やたらと放送されているので、ご覧になった方も多いと思います。
ネットでも話題になっているのですが、このCMは現在の「転職市場の現実」を如実に表していると僕は思います。
この中に登場する女性が、面接している上司の心情を予想し、その通りの展開から最後にドヤ顔で「ビズリーチ」と言って締めるという展開なのですが、その途中の「上司の心情」こそが、現在の転職市場の現実なのです。
CMの中での上司の心情を表すセリフはこうです。
「どれどれ?経歴も申し分ない」
「へ~、そんな経験が、即戦力じゃないか」
「ぜっ、是非ほしい」
「おい君、彼はいったいどこで!?」
「おい君、彼はいったいどこで!?」
「ビズリーーチ!」
ビズリーチを利用すれば、こんな人材を獲得できますよとCMは訴えます。
即ち、企業が欲しいのは「即戦力で経歴も申し分ない人」なワケです。
そんな人、転職する人の何パーセントなんでしょう?
そもそもそういう人は、自ら探さなくてもヘッドハントされるのではないでしょうか?
終身雇用は終わり、転職が当然となる。
今年5月、トヨタ自動車の豊田章男会長が「終身雇用を維持していくのは難しい局面に入ってきた」と発言し、終身雇用が崩壊すると騒がれました。経団連の中西会長も同様の発言をしています。
そもそも、終身雇用は世界的に見ても珍しい雇用形態です。そしてもう一つ、その中で培われてきたのが「年功序列」という考え方です。
これはどちらも成長がいつまでも続くことが前提となっています。企業としても、経済全体としても、です。
しかし、日本の成長はバブル崩壊やリーマンショックなどによって終わりを迎えます。
であればそこで終身雇用や年功序列も終わっていたと言っていいのですが、なんとかそれを守ろうと足掻いてきて、ついにそれもできなくなってきた、というのが実際のところなのだと思います。
大した能力もないのに、勤続年数によって役職や報酬が上がっていく。
考えてみれば、それっておかしなことだとは思いませんか?
窓際族って言葉がありますが、そういう人ですら、昇給はされてきたという奇妙な現実がこれまではあったのです。
言ってみれば、今はそんな不健全な状況だった雇用形態が、正常なものに是正されるステージに入ってきただけと言えるのではないかと僕は考えています。
身の丈を知る。いや、思い知らされる時代。
僕はもともとジョブホッパーでしたから、転職の苦労は知っていますし、自分の市場価値も知っているつもりです。
ですが、ここに来て急に転職を余儀なくされた希望退職者の人などは、現実を思い知らせることとなります。最初は「自分は転職してもやっていける」と高を括っていたものが、自分の本当の市場価値を認識させられることになります。
なんと言っても、企業が欲しいのは「即戦力で経歴も申し分ない人」なのですから。
即戦力としてして使えないのに、報酬がそのまま以前の勤め先と同等でスライドすることなんてあり得ません。安易に希望退職に応じることは、茨の道を歩み始めることになります。それは覚悟しておくべきです。
中高齢は謙虚に、若い人は大胆に
若いころから好きなように生きてきた僕ですが、なぜか職場の後輩や若い人から相談事を持ちかけられることが良くあります。
それは恋愛のことだったり親の介護のことだったり、猫のことだったりします(笑)
中でも転職の相談については、僕はいつもこうアドバイスしています。
「キャリアアップにならないなら、転職しない方がいい」と。
キャリアアップとは、単に収入が増えることを指しません。
その後の人生において、その人の幅を広げることに繋がるかということです。
技術やノウハウといったスキルや、仕事に関する考え方、人間関係やコネクション。そして人生観まで。そういった面で成長できるのであれば、それはキャリアアップと言っていいでしょう。収入が増えるかどうかは副次的なことに過ぎません。
見出しにも書きましたが、転職するなら中高齢は謙虚に、若い方なら大胆に取り組むべきだと思っています。
中高齢は自分の能力やスキルを見直し、自分が雇用する側だったらどの程度評価するか、それを考えるべきです。
若い人は自分のスキルに自信を持って「自分が企業を選ぶ」くらいの気持ちを持ってほしいと思います。その企業を選ぶために必要な能力やスキルは、いくらでも学ぶ時間があるのですから。
冒頭のビズリーチのCM、ネットでも「うざい」とか「イライラする」という声があると言います。ですが、結局それが求人する側の本音なのだと認識し、自分を磨いていくべきなのではないでしょうか。
にーにがお仕事しているから、僕らはご飯を食べられます。
ねーねがお仕事しているから、僕らはゴロゴロしてられます。
ど、どうしたの?(;・∀・)<
ネコはそれが仕事です。それで2人は癒されます。
にーにとねーねが頑張れるのは、結局僕らのお陰です。でしょ?
はい、ありがとうございます(;・∀・)モウホットコウ・・・
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